心理学講座56 自律神経

「自律神経失調症」

カウンセリングを行っているとよく耳にする言葉です。
体調不良などがあって、主だった原因が見られない時に診断名として採用されやすいのです。

この自律神経とはどのようなものなのでしょうか?

自律神経は通常、大脳の働きには関係のない神経です。
つまり、自分の意志ではコントロールできない神経のことです。
自律とは自分でコントロールしているというような意味です。
意志とは関係なく、働いてくれているのが自律神経です。

自律神経は内臓の働きなどを調整してくれています。
これを意識的にやっていたら、私たちは気が変になってしまうかもしれません。

食事をしたときを考えて見ましょう。
まず唾液。
口に食物が入ってきたら、自動的に唾液が出てきてくれます。
そして、胃に運ばれたら、胃液が出てきます。
十二指腸へ運ばれればすい液。
小腸では吸収したり、腸を動かしたりする必要があります。
大腸では水分を吸収しながら、やはり動かすのです。

このようなことを意識的にやっていたら、他のことを考えたり、することができなくなってしまいます。
そうならないように、自動的に調節してくれているのが自律神経なのです。

心理カウンセリングを行っていると体調不良を訴えて来られる方も多くいます。
食欲不振、腹痛、便秘や下痢など。
こういったことは自律神経との関連があります。
ですので、カウンセリングを行う場合、自律神経の働きを知っておくことも必要だと思います。