私たちの現世での一生は生まれてから死ぬまでをいいます。
この一生を通じて、私たちは刻々と変化しています。
この変化の過程を発達と呼んでいたりします。

心身は刻々と量的にも、質的にも変化しているのです。
この変化は大きく分けると二つに分けられます。

一つは生まれてから成人までです。
この時期は身体的には大きくなります。
心理的には学習量が増え、知能なども増えていく段階です。
どちらかというと上昇的な変化、積極的な変化といえます。

もう一つは成人以降の変化です。
身体的には老化していきます。
心理的には応用力や推理力などが高まりますが、新しいことを記憶したりすることが低下したりします。
どちらかというと、下降的な変化、消極的な変化といえます。

心理学的には、両方を合わせて発達と考えます。
しかし、上昇的な変化だけに限定して発達とする考え方もあります。
この場合、発達は上昇的・積極的変化のみととらえています。
下降的・消極的な変化は老化と呼ばれています。

個人的には、二つを合わせて発達ととらえています。
老いることは人の宿命です。
誰しもが老いていくのです。
また、高齢化社会を迎えて、老年期のあり方はとても重要だと思います。
本人だけではなく、介護という周囲の方々にも不可欠なものだと思うからです。