私たちは生まれてからも成長していきます。
体が大きくなり、いろいろなことができるようになっていきます。
この過程には、成熟と学習というものがあります。
成熟は自然に進む発達過程です。
学習は経験を積んだり、練習を積んだりしてできるようになることです。

発達は成熟と学習の両輪があって進んで行くものです。
成熟していかないと学習も思うように進まなかったりします。
例えば、1歳の赤ちゃんに足し算を行わせようとしてむ無理があります。
ある程度の成熟を待って、教えて行くことが必要となります。

成熟は先天的に与えられたものです。
食事などの環境が劣悪でなければ自然と行われていきます。
個人の遺伝的な要因や生物学的な要因など内的な要因で進められていきます。
外界からの影響とは無関係に進むものです。

例えば、目や耳などの感覚器が完成されてったり、身長や体重が増加したり、第二次性徴が出てきたいといったことです。
これは一定の時期になると自然と現れてくるのです。
こういった自然的な成熟があればこそ、私たちはいろいろなものを習得することができるのです。

カウンセリングを行っていると時々出会うケースがあります。
子どもの成熟レベルが達していないことを母親が求めるケースです。
そのため、母親は子どもを「ダメな子」という印象を持って育ててしまうことがあります。
母親は、ある程度、こどもの成熟レベルを知っておくことが大切です。
自分ができるからといって、子どもはできないことが多いのですから・・・。