私たちは生まれてから死ぬまで、発達し続けています。
その発達過程は一生を通じて様々です。
しかし、その中でも共通のパターンがあります。
そのパターンを知ることで、発達を理解することができます。
また、先の予見に役立ったりします。
ですので、発達のパターンを知ることはとても重要なのです。
発達は遺伝と環境の相互作用で行われます。
遺伝はその人の個性です。
人の発達は、ある面では遺伝的要因が強く働きます。
また、別の要因では環境的な要因が強く働くこともあります。
結果的には、遺伝と環境が相互に関連して、発達が進んで行くのです。
成熟の発達過程も同様です。
遺伝的な要因だけが働いて進んで行くわけではありません。
正常な範囲内での環境条件で行われます。
栄養状態、気候条件、家庭の雰囲気などによっても左右されてくるのです。
ただ、人は環境から一方的に働きかけて発達が進むわけではありません。
人は環境へ自発的に働きかけてもいます。
例えば、いろいろなおもちゃがある時に、それぞれ違ったおもちゃを選んで遊びます。
この選択は人からの働きかけになるのです。
特に、精神活動や精神的発達では人からの働きかけが強く作用するのです。
「私たちは、自分の持っている知覚能力や心理的枠組みに応じてしか外界を受け取ることができないのです」
同じ環境条件でも人によって受け取り方が異なるということです。
環境を自分なりに受け取りながら発達は進んで行くのです。
「私たちはその環境をそのまま受け取ることができません。自分なりに選択しながら受け取っているのです」