心理学講座145 子供ものの見方の変化

子供は生物と無生物の区別をすることができません。
ですので、石などにも生きていて心があると感じるのです。
このような考え方をアニミズムといいます。

未開の地などでもアニミズムがあります。
文明が発展していくとこういったアニミズム的な発想が少なくなると西洋は考えたのです。

しかし、日本ではいまだにアニミズム的は発想があります。
大人になっても無生物にも命があると捉えています。
ですので、西洋と東洋、特に、日本では考え方が違うのです。

西洋人はアニミズムは未熟としています。
ですので、そういった環境の中で育つとこどもも自然とそのような考え方になりやすいです。
ピアジェという心理学者はアニミズム的考えがどのように解消していくかを4段階に分類しました。

第1段階(4~6歳)
生物・無生物に関係なく、すべてのものに生命があり、意識があると考える段階です。
石や机、ぬいぐるみなど、自分を取り巻くすべてのものに意識があると考えます。

第2段階(6~8歳)
動くものはすべて子於呂を持っていると考える段階です。
太陽や自動車、時計などには意識を認めます。
この時期になると石や机には意識があるとは考えなくなってきます。

第3段階(8~11歳)
自分の力で動くものだけに意識を認める段階です。
犬や猫、太陽や月などは自分の力で動くので意識があると捉えます。
自転車や自動車は他の力で動くので、心を持たないと考えます。

第4段階(11歳~~
動物だけに心があるとする段階です。
成人並みのものの見方に達する段階です。

人によっては動物でも心はないと考える人もいます。
犬や猫には心がありますが、虫にはないと考える人もいます。
量子力学的に考えると石にも意志があると捉える方もいます。
大人になっても見方はそれぞれです。

アニミズム的考えが悪いとは一概にいえません。
日本はアニミズム的考えが根底に流れている民族なのです。

「一寸の虫でも五分の魂」