心理学講座147 なぜ、ヒトだけが言葉を話すことができるのか?
なぜ、ヒトは話すことができるのでしょう?
他の動物は言葉を使ってのコミュニケーションはとりません。
不思議に思ったことはありませんか?
生まれたばかりのことは話すことができません。
それが、生後5~6週頃から鳴き声でも、叫び声でもない発声をするようになります。
呼吸のリズムによって「ア」「ウ」に近いものです。
7~8週目になるとかなり強く発生をするようになります。
でも、「ア」や「ウ」に近い声です。
こういった声は独りでに出てきます。
それが、次第に、話しかけた人に対する応答とも受け取れるようになっていきます。
16~17週目くらいになると応答的な発声が増えていきます。
その後、喃語と呼ばれる言葉が増えていきます。
「バ」とか「マ」などが繰り返し出てくるようになるのです。
どこの国の赤ちゃんにも共通にみられます。
これは口や気管支の構造が関係しています。
このころはまだ器官と口が連結していません。
ですので、こういった音しか出すことができないのです。
生後7ヶ月頃になると音声の模倣が始まります。
9ヶ月頃には母国語がはっきりしてきます。
10~11ヶ月ぐらいになると、はじめて意味のあることばを使用しはじめるのです。
ヒトは口でも呼吸をすることができます。
そのため、いろいろな言葉を話すことができるのです。
つまり、気管支と口がつながっているのです。
他の動物は鼻から肺、口から食道と二つの管になっていることが多いです。
赤ちゃんは二つの管をもっています。
ですので、おっぱいを飲みながら呼吸をすることができるのです。
大人は気管と口がつながっています。
ですので、のみ込みながら呼吸をすることができないのです。
これがヒトが話をできるようになっている重要なポイントです。
構造的に話をすることができるように成長していくのです。
人体って、本当に不思議です。