五臓六腑とは何か知っていますか?

仕事帰りの一杯・・・

「五臓六腑に染み渡たる~」

なんて表現をされる方もいますね。
これは、飲んだものが内臓全体にしみこんでいくように感じられるほど美味しいという意味です。

でも、この五臓六腑って、具体的に知っている方は少ないかもしれません。
そこで、今回は五臓六腑のご紹介です。
まずは、臓と腑についてです。

【臓と腑】

五臓六腑は中医学の考え方です。
現代日本でも、漢方や鍼灸、気功などで利用されています。

この五臓六腑は陰陽五行の考え方が基礎にあります。
古代中国では、物事を陰と陽2つに分ける陰陽説と物事を5つ(五行)に分ける五行説の考え方がありました。
この二つが合体して、陰陽五行説になりました。

陰陽五行説から、人の臓腑も陰陽と五行に分けて考えました。
多くの場合、臓を陰とし、腑を陽とする考えが主流です。

臓は切ったときに中身が詰まっているものをいいます。
腑は切ったときに中が空洞になっているものをいいます。
これは、陽は空間を意味するため、空洞である腑を陽としています。
陰は実で、中身が詰まっていることという考えです。
ですので、臓を陰としています。

しかし、個人的には、逆だと考えています。
まず、臓腑といういい方。
漢字二文字で表す場合、陽上陰下という考え方があります。
例えば、天地は天が陽で地が陰です。
男女も男が陽で、女が陰です。
親子も親が陽で、子が陰です。
上下、左右、明暗、大小、手足、晴雨・・・
臓が上にあるので陽、腑が下にあるので陰という考え方です。
(基本、漢字は元々縦書きです・・・)

また、臓腑は五臓六腑といわれます。
ものごとは陽から始まるという考えから、1が陽です。
陽の後は陰が来て、2が陰です。
陽と陰は交互に来ますので、奇数が陽、偶数が陰です。
五臓六腑ですので、五臓は奇数で陽、六腑は偶数で陰です。

中には、六臓六腑という考え方もありますが、一般的には五臓六腑です。
その他、身体は陰なので、陰の中の陰だから腑が陽である、という考え方もあります。
古い中医学の本では、腑が陽で、臓が陰と分類されているものがほとんどです。

臓腑は健康を考える時にヒントをくれるものです。
鍼灸などで利用する経絡も臓腑の名前がつけられています。
気功でも、臓腑の考えが出てきますので、ちょっとだけ頭に入れていただけると嬉しいです。

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