心理学講座122 まだ大げさな表現をしますか? 

情緒的表現は徐々に変化していきます。
最初は、大げさにしか表現できません。
それが、御礼をいったりするようになります。
時には、皮肉や軽蔑というような形に変わります。

皮肉をいうということは、直接的ではありません。
こちらのほうが直接的な攻撃よりも穏やかな表現です。
社会に適応できるように発達した結果なのです。

情緒的表現が変わっていくためにはいろいろな要因が必要です。
一つは言葉や他の記号を使用する能力が発達するからです。
そのため、体で情緒を表現する必要がなくなるからです。

また、困難な場面に遭遇した時、大げさな行動だけでは解決できないことを学習するからです。
いくら大声で泣き叫んでも何も変わらなければ他の行動を取るようになるからです。

その上、子供から大人に近づいたという認識も重要です。
大人になってきたという誇りのために、表面的、直接的表現を控えるようになります。
そのため、間接的な表現が多くなってくるのです。

大人になってくると大げさな表現は仲間から批判されたりします。
時には、嘲笑を買う事もあります。
そのため、徐々に大げさな表現は控えるようになるのです。

社会的な環境や文化的な環境も影響します。
端的で、露骨な表現は周囲から抑制されることを望まれます。
こういったことも間接的な表現をするようになる要因です。

大人になっても大げさな表現をしがちな人は周囲から大人げないとみられてしまいがちです。
あなたは大げさな表現をしていますか?