心理学講座57 交感神経系と副交感神経系

私たちの身体は自律神経によって随時調整されています。
暑かったり、寒かったりしても身体はその環境に合うように調整してくれているのです。
その調節をしてくれる大きな柱の一つが自律神経なのです。

自律神経は交感神経系と副交感神経系に分けられます。
交感神経系と副交感神経系は互いに反対の作用を持ちながら、調整してくれています。
交感神経系は活動させるための神経です。
そのため、交感神経が優位になると血圧が上がります。
逆に副交感神経系は休ませるための神経です。
副交感神経系が優位になると血圧が下がります。

交感神経系と副交感神経系のバランスが崩れると環境にうまく適応できなくなります。
そのため、体調が悪くなります。
自律神経失調症です。

心理カウンセリングを行っていると、体調不良の方が多く見られます。
心理的な問題だけではなく、身体的な問題も抱えている方が多いのです。
身体的な症状もカウンセリングの参考になることが多いです。

例えば、不眠を訴えるような方は交感神経系が過剰に働いている可能性があります。
逆に、やる気が出ず、動きが悪いという方は副交感神経系が過剰になっているかもしれません。

カウンセリングを行う際は、身体的症状にも注意を払うことが重要だと思います。
身体のことは医師に任せておけばいい、という心構えだと重要なメッセージを見逃すことがあります。
カウンセリングの勉強には、身体の勉強も必要だと思います。