心理学講座89 発達段階の分類1:社会的習慣や制度を基準にした発達分類

私たちは日々、発達しています。
生まれてから死ぬまで、発達の連続です。
今日も発達しているのです。
日々を大切にして、過ごしていきましょう。

私たちは社会の一員です。
ですので、属している社会の習慣や制度に影響されます。
そのため、発達についても、社会的な習慣や制度によって区分される見方があります。
これは社会的に、必要だから生まれてきた区分です。

例えば、明治時代以前。
我が国では元服をすると成年としました。
今では、20歳が成人とされます。
このように、社会的な習慣によって発達の分類が異なるのです。

また、現在の日本では、学校教育制度によっても区分されています。

・幼稚園の時期
・小学校の時期
・中学校の時期
・高等学校の時期
・大学の時期

このような区分があります。
こういった区分は、心身の発達を元にしています。
そして、経験的に考えて作られたものです。
学校教育などは国によって異なります。
ですので、国が違うと年齢が同じでも区分が異なってきたりします。

こういった区分は社会生活を営む上では重要です。
しかし、心身の発達と一致するとは限りません。

ドイツでの研究です。
学業不振の児童の40%は学校教育のスタートが早すぎたのが原因といいます。
今の日本でも、少なくても10%は就学が早すぎると考えられています。
学級崩壊、不登校、いじめなど。
学校をめぐる問題はたくさんあります。
同じ時期に小学校に入学するということは制度的にはいいのかもしれません。
しかし、個人を考えた時には、早すぎる人もいるのではないでしょうか。

「皆一緒に」

日本的な考え方を改める時が来ているように感じます。