心理学講座17

精神分析学は1886年にフロイトによって始められました。
精神世界に無意識という大きな領域があり、その無意識の作用で行動は生まれてくると考えました。
私たちが意識しできるのはわずか一部分で、無意識という領域は広大で深いものととらえました。

無意識の領域には、二つあると考えました。
一つは、抑圧を受けないで、すぐに想起できる前意識層。
もう一つは、抑圧されていて、意識に浮かび上がれない無意識層です。
この無意識の世界に、その人が抑圧された願望があると考えました。
そして、抑圧する自我とその願望の葛藤が精神世界を支配していると考えました。

こういったところから始まった精神分析学はどんどん広がり、大きな大系を作りました。
そして、世界へ広がっていったのです。

今でも、精神分析的なカウンセリングを用いる方がいます。
しかし、精神分析学から遅れて出てきた心理学は精神分析学とは大きく異なります。
精神分析学は無意識の分析を主体とします。
一方、心理学は客観的な行動を研究の主体としています。

このような違いを理解していただければありがたいと思います。