心理学講座135 認知の発達
前回までは情緒の発達について考えてきました。
今回からは認知の発達について考えていこうと思います。
最近、「認知行動療法」というカウンセリング理論・技法が注目されています。
考え方を修正ながら、行動を変えるという技法です。
欧米ではこの方法論がカウンセリングの主流になってきています。
日本でもこれから浸透していくと思います。
私は、カウンセリングをはじめた頃からこの「認知行動療法」を主体に行ってきました。
ですので、「認知」についてはとても関心があります。
しかし、「認知」といわれても何のことだかわからないことが多いです。
古くはマッセンという学者が次のように述べています。
「周囲の世界を了解し、それに対処する心理過程」
これを認知といいました。
私流に言い換えさせていただきますと、
「物事のとらえ方」
だと思います。
私達は外界の情報を把握して、処理をしています。
そのためには、知覚や言語、推理、概念形成、問題解決などが関わっています。
こういった機能がどのように発達していくかを検討していきたいと思います。
認知の発達過程を知ることが心理カウンセリングを行う時に役に立つと考えるからです。
その他、育児や保育などにも役に立つと思います。
それでは、認知の発達について学んでいくことにしましょう。